あなたは覚えているだろうか?
当時の日曜昼にオンエアされていた「TVジョッキー」にて、お茶の間を凍らせたゴキブリ男を・・・・。
まさにあれは戦慄芸と言っても過言ではない。
誰もが嫌う昆虫「ゴキブリ」を食ったのだから。
TVジョッキーに出演したそのゴキブリ男は、今となってもTVが生んだ恐怖の都市伝説として語り継がれていると共に、「あれからゴキブリ男は死んだ」だという噂が飛び交うようになった。
そこで今回は死んだと噂されるゴキブリ男の真相を追求した。
お茶の間を凍らせたTVジョッキー「奇人変人」
最近のテレビは何かと規制されているため、昔のような過激番組は存在しない。が、確かにその昔、現在では考えられないような過激なテレビ番組が存在したのである。
その番組は「TVジョッキー日曜大行進」(日本テレビ)。
TVジョッキーは悪趣味な映像をこれでもかと垂れ流し、俗悪番組の名をほしいままにしていた日曜お昼の怪物番組だ。
そんなTVジョッキーに問題が発生する。
同番組中の「奇人変人」コーナーに出演した少年が“生でゴキブリを食う”という荒技を披露したのだ。
これに昼飯時のお茶の間はパニックとなった。無論、こんなことをされたら現在でもパニックなり、クレームが殺到すること間違いなしだろう。
その後、TVジョッキーの「奇人変人」に出演した通称「ゴキブリ男(正確には少年)」に次のような噂が飛び交うようになった。
「胃の中でゴキブリが繁殖し、少年は内蔵を食い破られて死んだ」
はたしてゴキブリ男は本当に死んでしまったのだろうか?
TVジョッキーで話題となった「ゴキブリ男」の消息
image: ameblo.jp/
言うまでもなくテレビジョッキーは40年以上も昔のテレビ番組。
よって、ゴキブリ男が「奇人変人」に出演した正確な年月日はもちろんのこと、彼の本名もわからず、真実の検証は極めて難しい。
雑誌「昭和の不思議101」の記事によると、ゴキブリ男が出演したTVジョッキーは生放送だったこともあり、テレビ局に録画は残されていないとのこと。
さらにビデオがまだ普及していない時代の出来事だったことや、昭和46年3月の放送開始から番組終了までの「奇人変人」出演者の総数は1100人以上にも上るため、この中からゴキブリ男を探すのは至難の技と書かれていた。
しかし、同誌はTVジョッキーの「奇人変人」コーナーに出演したゴキブリ男が「過去に3人いた」ことをつきとめる。そして番組当時、スタジオで大道具をやっていた人の証言から、その3人のうちの2人は同一人物であったことが判明したという。
昭和48年11月18日にゴキブリを唐揚げで食べた少年と、昭和51年5月9日に登場した少年である。
実は昭和48年に中学3年生でゴキブリを唐揚げにして食べた少年が、その3年後、高校3年生になって、そのキワモノ芸をさらにパワーアップさせてテレビに復帰していたのであった。
少年はゴキブリを食べて死んでいなかったが・・・
さらに同誌はそれまでに蓄積していた資料から、ゴキブリ男(少年)が青森県八戸市からやってきた「N・博法」君であることをつきとめ、彼の実家へ足を運んだ。
すると、玄関に迎え出た彼の母親から行方がわからなくなっていることを聞かされる。
そう、ゴキブリ男は死んでいなかったことは確認できたのだが、現在は行方不明になっていたのだ。
18歳でゴキブリを生で食べて母親をハラハラさせた少年は、壮年を迎え、またしても行方不明という形で母親をハラハラさせていたのである。
なお、昆虫の専門家が言うには、「虫を食べても人間の胃酸に耐える昆虫は存在しない」とのこと。
TVジョッキー「奇人変人」コーナーでお茶の間を凍らせたゴキブリ男は、はたして今どこで何をしているのだろうか?
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