インドの聖仙として知られるアガスティア。
彼といえば「アガスティアの葉」があまりにも有名だが、その葉には全人類の未来が記されているという。
しかし、そのアガスティアの葉は本当に全人類の未来を予言しているのだろうか。
そこで今回は「アガスティアの葉」がトリックなのか真実なのか検証する。
インドの伝説的な予言者「アガスティア」
インドには伝説的な予言者がいる。
時は紀元前3000年頃まで遡るが、当時のインドには有名な予言者がいた。
その名はアガスティア。
image: odey.jugem.jp
彼は聖仙(シリ)であると共に、インドの最高神のひとり「シヴァ神」から予知能力を授けられた人物としても知られている。
彼がもつ予知能力は、この世に存在するすべての人間の過去・現在・未来が、いとも簡単にわかってしまうレベル。なんでも、まるで日常生活を体験するかのようにすべてが見えるのだという。
この能力を記録として残そうとしたアガスティアは、古代タミル語で詩の形にし、鹿の皮に書き綴った。
それを弟子たちがパルミラの葉に書き写したものこそ、有名な「アガスティアの葉(万巻の予言の書)」である。
「アガスティアの葉」はトリックによるものか?
アガスティアの葉は現在も南インドの各所に保管されている。
なお、アガスティアの葉に書かれた予言を見ようと、自身の名前などの情報をもとに訪れる来訪者は少なくない。
なかには個人に関する予言を知ることが可能な館もあるようだ。
誰でもこの「アガスティアの葉」が真実のものと思ってしまうことだろう。
しかし、ネット上ではそれを“トリック”と疑う声も多い。
そもそもアガスティアの葉は古代タミル語で書かれていることもあり、それを現代語に翻訳することが困難なのだ。事実、翻訳できるのは代々、仲介者としての運命を歩み、物心がついた頃から6年以上かけて特殊な訓練を積んだ「ナディ・リーダー」のみ。
これは人の名前ではなく、古代タミル語を翻訳できる者のことを指す。
なお、ナディ・リーダーは800人程いると言われているものの、どの読解力には個人差があるという。そのため、アガスティアの葉に書かれた内容がときに曲解されてしまう可能性もあるとのことだ。
このように翻訳家でさえも正しく翻訳できるとは限らない。
だからこそ、アガスティアの葉に書かれた内容が本当に予言なのか?そして、書かれているものが予言だとしたら、それらは本当に的中しているのか?これらをじっくり確かめることはできないのである。
よって、トリックである可能性も否定できない。
まだ、読める文字であれば、トリックであるかそうでないかを容易に確かめられたかもしれないが・・・。
予言書がトリックである可能性は十分にある
image: bluetrek.org/
アガスティアの葉に書かれた予言を知った者は、自身の未来を知ったことでそれに添って生きるタイプ、逆に違った人生を送るタイプの2つに分かれるとのことだ。
が、アガスティアの葉に対するトリック疑惑は根強い。
とはいえ、アガスティアは人の運命を決定づけるかのような予言は残していないのだという。あくまで各人が人生の本道から外れないための、アドバイス的なものを記しているとのことだ。
また、アガスティアはその本道に乗れるかどうかは、各人の努力次第なのだという。
この事実を知ってしまうと、余計にトリックではないかと疑いたくなる・・。
だが、アガスティアの葉には、シヴァ神の化身「サティア・サイババ」の運命が刻まれていた。それによると、「やがて彼は“全世界の王”となり、全人類を指導して黄金時代へと導くであろう」と書かれていたという。
なお、サイババがいつそれを成し遂げるかも、アガスティアの葉に記されているとのことだ。
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