東京の地下には広大な地下鉄網がはりめぐられているが、これらは言うまでもなくすべて人為的に作られたものである。
目的がわかっているものであれば特に不気味な感覚を抱くことはないが、その目的が不可解なものについては疑問を抱かずにはいられない。
そこで今回は東京ドームの都市伝説と噂されている、「地下闘技場」が実在するのか調べることとした。
地下シェルター施設の役割を担う「国会議事堂前駅」
image: Wikipedia
東京ドームの地下闘技場が実在するか説明する前に、まずは東京の地下関連の情報から解説する。
もっとも東京の地下における都市伝説として有名なのは、東京メトロ千代田線の「国会議事堂前駅」と地下シェルターが実在するという噂だろう。
実はこの駅だけ異様に深い構造になっており、地表からの深さは約38メートルにも及ぶ。
これは都営大江戸線の六本木駅ができるまで日本一だった。
が、どうしてここまで深い必要があるのだろうか。
それはこの駅が「地下シェルター」の役目を担っているためだという。
国会議事堂周辺は言うまでもなく日本政治の中枢。有事の際、政治要人が非難することを考えれば地下シェルターはあっても不自然ではないのだ。
そして、もうひとつ「国会議事堂前駅」に次ぐ、深さ37.5メートルに位置する駅がある。
それが南北線の「後楽園駅」だ。
後楽園駅が深い理由、それは東京ドームに地下が実在するため
なぜ後楽園駅が深いのか。
その理由は東京ドームの直下に巨大空間が広がっているためだと噂されている。
いわゆる、ネット上で「東京ドームに地下闘技場がある」と噂される要因はそれが理由といえよう。
なお、東京ドーム直下の巨大空間は1972年まで運営していた後楽園競輪場のバンク(組み立て式トラック)が保管されているのだとか。
後楽園競輪場はあくまで休止状態のため、再開を見越したのかどうかは不明であるが、どうやら地下が実在している可能性は高いようだ。
しかし、いくら地下が実在したとしても都市伝説で語られるような「地下闘技場」とはまったく別のもの。
この都市伝説もまた噂が一人歩きし、理想と夢が織り交ざる形で姿を変えたものと推測できる。
では、なぜ東京ドームに地下闘技場があるという噂が拡散したのだろうか。
「地下闘技場が実在する」という噂の出処
「東京ドームにはなんでもありの地下闘技場がある」
このような噂の内容について色々と調査してみると、ルールなしのガチンコをのぞむマニアのため、凄悲な試合が繰り広げられているのだという。
実際、隣接する後楽園ホールでは格闘技やプロレスの試合が数多く開催されているだけに、この噂を真っ向から否定することはできない。
が、この噂の出処は人気格闘マンガ「グラップラー刃牙」と言っていい。
Image: スロット情報「完全告知!」
同作は作中で東京ドームに地下闘技場があり、まさに噂どおりの試合が行われるといった内容。
グラップラー刃牙で描かれている「東京ドームの地下闘技場」
Image: 建築エコノミスト 森山のブログ
結局のところ、以前から噂されていた東京の地下関連の話と、グラップラー刃牙の地下闘技場がリンクし、東京ドームに地下闘技場が実在するという噂が流れたのだろう。
格闘技が下火となった昨今、東京ドームに地下闘技場が実在するともなれば、多くの格闘技ファンにはとても夢のある話である。
東京ドーム地下にあるのは組み立てバンクじゃなくて完成済みバンクと観覧席 つまり競輪場
さらにもう一層あって選手控え室と投票所が併設された所
付記 オリンピックは250メートルバンクなので使用不可能
石原都知事の時に再開が討議されたこともあったのは事実