世の中には様々な能力を持った人間がいる。
歴史上の人物を見ると、いくつかの特殊能力を持ち合わせた人物がいるが、その中でも賢女にして予言者として知られるヒルデガルト・フォン・ビンゲンはその代表格と言っても過言ではない。
そこで今回はヒルデガルト・フォン・ビンゲンについてまとめることとした。
幼き頃から才能が突出していたヒルデガルト
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ヒルデガルト・フォン・ビンゲンと言えば、「予言」というジャンルで注目される歴史上の人物であるが、彼女の才能はそれだけにとどまらない。
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンは中世ドイツにて史上初の女流作曲家としても有名。
彼女はおよそ80年の生涯のなか、数え切れないほどの著作、そして宗教的音楽作品を残した。そして、それらの作品はキリスト教会の大司教をはじめ、教皇に多大なる影響を与えたのである。
何よりヒルデガルト・フォン・ビンゲンはベネディクト会系女子修道院の院長であり、神学者としても知られていた。
さて、そんなヒルデガルト・フォン・ビンゲンだが、彼女の才能は大人になってから発揮されたわけではない。その才能は幼き頃から突出しており、キリスト教に身を捧げながら己の才能を磨いていた。
ドイツ薬草学、医学、宗教劇の作家、伝記作家、言語学者、詩人、絵画など、ありとあらゆる分野にて才能を発揮し、やがて彼女は“中世ヨーロッパの賢女”と称えられたのである。
そしてもうひとつ、彼女は科学では証明できない特殊能力を持っていたのだ。
予言能力に長けたヒルデガルト・フォン・ビンゲン
ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの予言能力が開花したのは40歳ごろ。
彼女は「生ける光の影」を幻視するようになり、自身を「神のラッパ」と称した。これはすなわち、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンが神のお告げを受けたことを意味する。
やがて「未来について書き記せ」とのお告げがあり、それに従った彼女は「スキビアス(道を知れ)」「生命の功徳の書」「神の業の書」という予言からなる書物を執筆。
ちなみにヒルデガルト・フォン・ビンゲンの予言は、時の教皇エウゲニウス三世から「真実の天啓」と認められるほどだったという。
これらの予言からなる書物には様々な未来が書き記されている。
あまりにも有名な予言でいえば、「東西ドイツ誕生」といえよう。彼女の書物には「国民が教鞭の主権を拒否し、ドイツが二分する」と確かに記載されているのだ。
もちろん、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの予言はこれだけにとどまらない。
もっとも今世になっても彼女の予言が注目されるのは、それだけ予言を的中させたからにほかならないのだ。
人類の終末すらも予言したヒルデガルト
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さて、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの予言でもっとも興味深いのは、人類の終末における記述だ。
彼女の予言によると、「善良な人々を除き、全世界で多くの人が貧困と飢えで死に、アメリカが天変地異によって二分され、東洋の植民地(日本)を失う。そして巨大彗星が海に落下し、世界中が大洪水に見舞われ、生物はほとんど死に絶える」とのこと。
ちなみにこの予言は1000年後に起こると予言されていたことから、計算するとこの人類の終末が起こり得るのは21世紀~22世紀ということになる。
はたしてヒルデガルト・フォン・ビンゲンが見た“人類の終末”は現実のものとなるのだろうか。
何よりその兆候が既に見られるかどうかも把握しておきたいところだが・・・。
いずれにしても、ヒルデガルト・フォン・ビンゲンの予言が的中しないことを祈るばかりだ。
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